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コピーライターとしての敗北の思い出。

更新日:2019年11月23日


最初についた仕事は広告代理店制作部のコピーライターでした。


AV機器・パソコンの雑誌広告やカタログ制作が主な仕事でした。キャッチフレーズは出来るだけ短く、と教えられました。キャッチフレーズは12文字以内、長くても14文字以内という指導を受けました。


お会いしたことはありませんが、密かに尊敬しているコピーライターがいました。当時は、知る人ぞ知る存在です。(いまでは広告コピーの神様と呼ばれています)。その方は、字数制限など気にせずに、次のコピーで新人賞を軽々と受賞しました。名作コピー集のような書籍には必ず収録されている、英会話スクールのキャッチフレーズです。



この夏が過ぎれは

あなたは英語で

寝言をいうかも

知れません。



そして、名作コピー集には収録されていませんが、私には忘れられないコピーがあります。音響メーカーを担当していたときのこと。コンポーネントステレオのカタログで、音質はもちろん、操作性が良いことがコンセプトでした。とにかく操作が「簡単」であることを表現するのが課題でした。


この仕事で自分がどんなキャッチフレーズを提出したのかは覚えていません。(6年間、専業のコピーライターだったので、キャッチフレーズも数多く制作し、覚えていないのも沢山あります(笑))。


「あ、カンタン」など何案か提出して、カタログは納期通りにアップしましたから、クライアントからOKをもらったことは間違いありません。


そして、オーディオフェアで入手したライバル企業のカタログを開いて、敗北感を感じました。中面のあるページに掲載されていたキャッチフレーズがこれでした。















This is カンタン。



このキャッチフレーズを見たときに、同じ課題に取り組んでいた仲間に出会ったようなうれしさを感じました。同時に、敗北感を感じました。なんと簡単そうなのだろうと思ったからです。


本づくりの場合は、キャッチフレーズではなくて、タイトルが大切ですね。短くて印象的なタイトル、長くても気に入ったタイトルが見つかれば、それがコンセプトになり、編集方針やデザインコンセプトが流れるように決まっていく場合もあります。タイトル探しは、楽しい作業です。原稿をまとめる前でも、気に入ったタイトルが見つかれば、原稿執筆の方針にもなり得ます。


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